セレブ御曹司の恋を遠巻きに傍観するはずだったのですが。 ~能面顔の悪役令嬢は、それでも勘違いに気付かない~
14歳 ~図書委員長の仕事をしよう~
14歳の春。
私は中等科3年に進級し、図書委員長に就任した。特になりたかったわけではないけれど、流れでやむを得なかった。
王明学園中等科には、中等科専用図書館があり、その2階には、図書委員用の事務室及び控室がある。控室の方は少し離れており、ほとんど利用されていない。
そのため、私は自分が読みたい最新本をまとめてリクエストしては、届いた本を控室のソファでごろごろと読みふけるのが日課になった。
とても快適だ。
図書委員長になって良かったー!
今日も今日とて、私が、控室のソファに寝転がって新作の推理小説を読んでいると、外の方で何やら騒がしい音がした。
――せっかくの読書タイムに。何事だ~。