Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
「茉莉ちゃん? どうした?」
「学くん、これ見て。お母さんがリーズグループのことをチェックしてたみたいなの」
「リーズグループ? ……あぁほんとだ。確かに。おばさん、株とかやってたのかな」
「違うと思う。もしかしたら……」
脈絡もなく突然脳裏を過ったのは、いっそ荒唐無稽とも言える考えだった。
お父さんの事件に、リーズグループが関わってる……?
いやいや! ありえないでしょう。
地元密着型の小さな塾の経営者と、グローバル規模の巨大グループだよ?
一体どんな接点があるっていうの?
あり得ない。
あるわけない。
でも、じゃあこのノートは?
お母さんはマスコミ報道以外の何かを、知ってたんだろうか。
「茉莉ちゃん、大丈夫かい?」
「うん……大丈夫」
生返事を返してから、あれ、と口の中でつぶやく。
リーズグループ?