Once in a Blue Moon ~ 冷酷暴君の不可解なる寵愛 ~
「お、おんぶ?」
「おんぶー……」
あれ、私変な事言ったっけ?
クロードさんが眉を下げて、困ってるような……
そんな顔もカッコいいですけど。
「わかったよ。ほら、おいで」
「うー……」
「義兄さん、ほんっとすいません、こんな姉ちゃんで」
「いや、気にしないでくれ。それより手伝ってくれるか?」
「あ、はいっ」
伸びてきた腕に支えられて、私の身体は広い背中へ乗せられる。
「しっかり掴まってろよ茉莉花」
「……あーい」
くく、って笑い交じりのため息、それから、彼が立ち上がる。
ゆらりゆらり、背中が揺れる。
広くて温かくて、頼もしい背中。
頬をぴとって摺り寄せた。
あぁ、いい気持ち。
すごく、落ち着く。
なんだろう、この感覚。
安心、っていうか、懐かしい?
私……この背中を、知っているような気がする……?