学年1モテるクール男子は地味子ちゃんを助けたい。
「この件があっての、『私が原因』か……」


ここまで黙って話を聞いてくれた氷高くんが、すべてを理解したようにぼそっと呟いた。


「それ以来、莉奈ちゃんは何かと『班に入れてあげたんだから』といろいろ要求するようになって、私はそれにどうしようもなく従っているって感じかな」

「及川はそれでいいのかよ」

「良くはないよ。無理難題を叶えるのは大変だし、自分の時間も削れるし……。でも……」

「あのさ、及川」


氷高くんが私の手を取ってくれた。


大きくてひんやりと冷たいのに、優しく包み込まれた瞬間、心がじんわりとあたたかくなっていく。


「お前が他人の気持ちを大切にして、わかろうとしている努力はすごいと思う。でも、もう少し自分の気持ちを大切にしてもいいんじゃないかな」

「……」


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