総長様は恋の反抗期真っただ中


 嫉妬深くて、独占欲のカタマリで、優しい言葉を吐けない天邪鬼。

 そんな俺とつながっていた縁を、ぶった切ってやる。



 二度と椿には話しかけないから……最後に……




 「一つ聞かせろ」


 「ん?」


 「椿が初日の出に願ったことって、なに?」


 「それは……」



 チっ。

 なんでこんな時に、辛そうな顔で黙り込むんだよ。

 俺の前ではいつも、ウザいくらいキラキラなスマイルを浮かべてただろーが。



 まぁ、俺に言えないことを願ったんだろうな。

 気づかい屋の椿のことだ。

 俺を傷つけない言い回しを、必死に探してる最中なんだろうけど。



 もういいよ。

 オマエの願いなんて、聞きたくもない。

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