月ノ蝶、赤縄を結ぶ
冬になったからか、寝るときに紅くんが私を湯たんぽ代わりに抱きしめてくれるようになったのも嬉しい。
紅くんにそうされると守られてる気がしてとても落ち着くの。
大好きな人と一緒に過ごす時間は私にとって一生の宝物だ。
そんな幸せな日々が永遠に続くと、この時の私は信じて疑わなかった。
だって、幸福な時間ほど崩れゆくのがあっという間だなんて、初めて幸せを知ったばかりの私が知っているわけがなかったのだから。
現在は1月16日。
私の8歳の誕生日である1月17日を明日に控えた夜、窓が開けられる音で目が覚めた。
お母さんはまだ帰ってくる時間帯じゃないし、誰だろう・・・。
目を擦りながら音の方に視線を向けると、なんと紅くんがいた。
「紅くん・・・?どうして紅くんが私の家にいるの?」
もしかして夢・・・?と続ける前に、紅くんが私の頭を撫でた。
本物だ。
最初の頃と比べて、頭を撫でる仕草に慣れを感じる。
「実は渡したい物があって来たんだ」
「なあに?」
こてん、と頭を紅くんの手に預けた。
紅くんにそうされると守られてる気がしてとても落ち着くの。
大好きな人と一緒に過ごす時間は私にとって一生の宝物だ。
そんな幸せな日々が永遠に続くと、この時の私は信じて疑わなかった。
だって、幸福な時間ほど崩れゆくのがあっという間だなんて、初めて幸せを知ったばかりの私が知っているわけがなかったのだから。
現在は1月16日。
私の8歳の誕生日である1月17日を明日に控えた夜、窓が開けられる音で目が覚めた。
お母さんはまだ帰ってくる時間帯じゃないし、誰だろう・・・。
目を擦りながら音の方に視線を向けると、なんと紅くんがいた。
「紅くん・・・?どうして紅くんが私の家にいるの?」
もしかして夢・・・?と続ける前に、紅くんが私の頭を撫でた。
本物だ。
最初の頃と比べて、頭を撫でる仕草に慣れを感じる。
「実は渡したい物があって来たんだ」
「なあに?」
こてん、と頭を紅くんの手に預けた。