籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
ちょうど心地いい温かさ。


こんなに冷たい人でも、人並みくらいに温かいものなんだ。


もしかしたら、初めて玲を“人”として認識した瞬間だったのかもしれない。



病院に到着し、お兄ちゃんの病室へ。


ノックして入ると、ベッドの上でお兄ちゃんが眠っていた。

先週と変わりないお兄ちゃんの姿。


よくなることもないけど、今のところ容態が悪化することもない。


わたしがベッドのそばの椅子に腰掛けようとすると、お兄ちゃんの個室に玲が入ってくるのが横目で見えた。


「外で待ってて」

「…だが」

「ここは3階よ?隙を突いて、窓から逃げ出すわけないでしょ…!お兄ちゃんと2人きりになりたいから、玲は入ってこないで!」


わたしは玲を病室の外へ追い出す。


裕一くんにも外で待つように言ってある。
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