籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
わたしが拒めば、RISEが潰される。

だからわたしは、逃げ出したくても逃げ出せないというのに。


わたしは、これまで一度だってお兄ちゃんやRISEのことを忘れたことなんてなかった。

もし時間を巻き戻せるなら、みんなと笑い合っていたあの頃に戻りたい。


わたしはずっとそう思っていたのに――。


「RULERの妃候補だなんて、すっかり美鳥さんは雲の上の人って感じっすね」

「だな。人って変わっちゃうものなんだな。美鳥さんだけは、いつまでもRISEの心を忘れないでいてくれると思っていたのに」


わたしはうつむいて唇を噛みしめる。


RISEのみんなとの間に、このような溝や誤解が生じることになったのは、すべてはRULERせい。

悪いのはRULERだということは、頭ではわかってる。


――でも。
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