籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
そのあと、玉座の間での集会が終わったのか、RULERのメンバーたちが部屋に戻ってくる足音が聞こえた。

わたしは玲の部屋へと向かう。


コンコンッ

「はい」


中から玲の声が聞こえ、わたしはドアを開ける。


「玲…」


わたしが部屋に入ると、玲は驚いたように目を見開ける。


「…なにしにきたっ」

「玲、まだ体調悪いんでしょ…?十座が帰ってきたけど、あまり無理しないで――」

「お前には関係ない」


そう言って、わたしに背中を向ける玲。

その姿は、わたしがよく知る冷たい玲のまんま。


「それよりも、早く出ていけ。こんなところ、十座さまに見つかったらどうする…!」

「でも、わたし――」

「お前は十座さまの妃候補、俺はその世話役。俺たちの関係は、それ以外なにもない」


玲はわたしの腕をつかむと、無理やり部屋から追い出した。
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