悠久の絃 2
エレベーターで5階へ上がり、受付で診察券と保険証を渡した。


はあ、、、


ここまで来たらやるしかないけどさ、やっぱり嫌だ。

診察室から聞こえる泣き声。これから痛いことをされる恐怖。

なんで来ちゃったんだろ、、、


「絃ちゃん?大丈夫?」


律先生が手首を触りながら声をかけた。


「嫌だよな。呼吸がちょっとだけ速いね。ゆっくり深呼吸しようか。」



30分くらい待っていると、名前が呼ばれた。


「俺も行く。立てる?」


コクッ


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