隣の席の●し屋くんと、世界一尊い恋をする。

運命の行方



「ひまりさん。 朝ですよ。 起きてください」

「ん……はぁい」


 家政婦の長島さんに優しく起こしてもらって、越谷ひまりの一日は始まる。

 むくりと起き上がってベッドから抜け出す……ことができずに、もう一度ぬくぬくのベッドにもぐる。


「ひまりさん。 ごはん召し上がらないんですか」

「……」

「カレーありますよ」

「……」

「昨夜のお夕飯のキーマカレーでつくるチーズカレーホットサンドなどいかがでしょう」


 わたしはむくりと起き上がった。


「食べるぅ……」
 

 毎朝二度寝の誘惑と食い意地とが戦っているわたし。 長島さんがなんとか食い意地が勝つようにはからってくれているおかげで、わたしは毎朝登校できている。

 朝から至福のチーズカレーホットサンドをおかわりして目がさめると、歯磨きをして顔を洗って髪を梳かし、身支度をする。

< 191 / 251 >

この作品をシェア

pagetop