Heart of Innocence 〜きみの願いが叶えばそれだけでいい〜
18
再会したのは、18の春。

お互い、進学で上京したのがきっかけだ。

3年半前に一度会ったきりなので、すぐにわかるだろうか…と思ったが、

「あっちゃん?」

妙に艶めかしい声に振り返ると、そこには、昔のカトリーヌ・ドヌーヴを彷彿とさせる、ブロンドの美少女が居た。

僕のことを、あっちゃんと呼ぶ女の子は、真白以外に居ない。

「えっ…真白!?」

遠い記憶の中の真白は、黒髪をツインテールにしていたのだが、いわゆる大学デビューだろうか。

「久しぶりよね、すぐにわかった」

この久々の再会では、しながわ水族館に行ったのだが…露出度高めのセクシーな服装で、幼い子供のようにはしゃぎ回る彼女を見て、コケティッシュとはこういう女の子のことをいうのかもしれないと思った。
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