クズで冷徹な御曹司は、キケンな沼です
♡+100と見つめたeye


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私が車から姿を消した、その夜。

マンションの自室にて目を覚ました城ケ崎先輩は、うっすらとした意識の中、自分の名前が誰かに呼ばれるのを感じる。


〝城ケ崎先輩――〟


「なんで、アンタが俺の部屋に……って、ここは?」


半ば自分の声で目を覚ました先輩は、意識が覚醒した瞬間に飛び起きた。

辺りを見渡すと、自分の部屋。
そんな自分の前にいるのは――


「おはようございます、響希様」

「なんで安井がいるの……?」


ここにいるはずのない人物。
驚いた先輩は、目を瞬かせる。

だけど、本当に驚くのはここから――


「凪緒様にかわって、しばらく私がこちらに住むことになりました」

「は? 凪緒に代わってって……じゃあ凪緒は?」
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