ぴか★すき
「床で寝てたから、びっくりした。

なんかあった?昨日の夜」



そうだ、私……
いろいろ考えすぎて、意識とんじゃったんだ…。

でも、言えない。
そんなこと。




「…ううん、急に眠気がおそってきただけ」



……下手なうそ。
漫画家なら、もっとましな嘘つけばいいのに。

そう思いながら、
『灯耶に嘘なんかつきたくない!』
と叫ぶ私がいる。


そんな私を見透かしたように、灯耶の表情が一瞬かたくなった。



「そういえばさっき、梨柚のお母さん出かけていったよ」



気付けばもう、優しい灯耶の顔。
そんな表情にほっとしながらも、罪悪感がじわじわとわいてきた。



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