【完結】大人女子✕年下男子!あなたがだいすきです!可愛い年下わんこ君との恋人7日間契約

「泣かないで」

「泣いてなんか……」

 そう言って目の前が滲む。

 すぐに手を握られて、抱き締められた。

「利佳子に相応しくないって俺が一番わかってる。それでもどうしても、大好きでお試しで付き合ってもらって……もっともっと好きになった」

「……相応しくない……?」

「うん……それでも……」

「違うわ……私があなたに相応しくないのよ」

「どうして……?」

「こんなに年上で……駄目よ。こんなオバサン……」

「みんな歳をとっていくよ」

「あなたはこれから未来ある若者よ……私は、こんな年齢だもの、相応しくない……どれだけ年齢差があると思って……!」

 ガッと腕を掴まれて、瞳を合わせられる。

「それだけ?」

「それだけって……」

「俺の想いは、そんな事で終わっちゃうの? それなら、稼ぎが少ない見習いは情けないって言われた方が、まだましだよ!」

「み、見習いは……関係ないわ……そうじゃなくて……こんな年齢の……」

「今は見習いだって俺は頑張るつもりだよ。絶対にパティシエになるし自分の店も絶対に持つ! 死ぬ気で努力するし、利佳子を絶対に幸せにしたいから頑張る! でも……何をどう頑張ったって俺はこの歳の差を埋められないんだ……」

 今度は隆太朗の目から、涙が溢れてくる。
 利佳子の胸がズキリと痛んだ。

「やっと、やっとこうやって大人になって少し追いつけたと思ったのに……利佳子はどうにもならない年齢の差で終わらせちゃうの? 俺がどんなに頑張っても……それは変えられないんだよ」

「……りゅう……」

「そんな事で俺を突き放さないでよ……何をどうしても変わらないことで! ……ずっと俺は……それで……悩んで……」

「隆太朗君……」

 自分が眩しくて欲しかったものの真逆を、隆太朗は欲してた。
 もっと若かったら……と……もっと年上だったら……。
 
「なんで俺っ……! こんな歳に生まれちゃったんだろう……」

「りゅう……」

 ぎゅうっと、と利佳子が隆太朗を抱き締めた。
 揺られてポタッと隆太朗の瞳から涙が溢れる。

「ごめんね……傷つけるつもりじゃなかったの……」

「……利佳子……」

「私は、自信も何もないの……いつかきっと、私みたいなのなんかどうでもよくなるから……貴方みたいな素敵な人の未来を奪っちゃいけないって……もっと他の……若い可愛い女の子と……」

「他の? 俺は利佳子との未来しかいらないよ」

「駄目よ……貴方は私の大事な人だもの……幸せになってほしいの……」

 利佳子の瞳からも、また涙が溢れる。

「利佳子、自分で答え言ってるよ」

「え?」
< 37 / 39 >

この作品をシェア

pagetop