❤️俺にお前の心をくれ~若頭はこの純愛を諦められない

第十章 健吾の危機

健吾は役所に婚姻届を提出してから、由梨に教えてもらった病院へ向かった。

当時の担当医師と会うことが出来た。

「夕凪由梨さんのことですね」

「さっき、役所行って婚姻届を提出したので、西園寺由梨です、自分は夫の西園寺健吾と言います」

「ご丁寧にありがとうございます」

担当医師はカルテを見ながら、答えてくれた。

「奥様は一年前、体調崩されて、当院を受診しました、少し貧血があって、精密検査を行いました、鉄分が足りないとのことで薬を処方させて頂きました、決して命に関わるような病気ではありません」

「そうでしたか、由梨が言うのには、入院中、看護師さんが話しているのを聞いて、

自分は命に関わる病気なんだと思い込んでいたようです」

「大変申し訳ありませんでした」

健吾は先生に頭を下げて、病院を後にした。

その頃、由梨は健吾の帰りを、不安を抱えながら今か今かと持っていた。

健吾は一人で行動していた。

いつもは裕也の運転で出かけるのだが、この日はプライベートの用だからと、

単独行動を取った。

健吾の車の後を、一台の黒い車がついてきた。

健吾はバックミラーで確認した。
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