監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。
 なんて…おまえに毒されたかな。



 はじめて俺たちが出会ったのはいつだった?テツ。

 おたがい、ただのつまはじき者だったのに…。

 おまえはいつのまにか暴走族の総長になってたな。




『どうだ、すげぇだろ?俺に勝ったら、この戦力、ライの兵隊としてくれてやるよ』


『へぇ、俺とやろうっての?上等じゃねぇか。じゃあ場所は――』


『あ、俺は仲間と一緒に戦うからな』


『はぁっ!?だったら俺も手段は選ばねぇからな!』


『かかってこい。回りくどい戦略なんて、筋肉でぶっつぶしてやる!』


『この、脳筋が…っ』




 ほんと、おまえみたいなバカとここまでつるむとは思ってなかったぜ。

 “あのころは”なんてみっともなく言いたかねぇがよ。

 …よかったよな。




『俺の、勝ちだ…!』
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