監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。


 私は深呼吸をして、財前先輩を見上げた。




「もうしわけありません。評価していただけるのはうれしいですが、私には好きなひとがいるので、プロポーズを受けることはできません」


「失礼しま…」




 しゃべっているとちゅうで、カチャ、と扉が開く音がした気がする。

 兎杏(とあ)の声が聞こえた気もするし。

 私がふり返ると、生徒会室の扉はやっぱり開いていて、兎杏が目を丸くして固まっていた。




「と、兎杏…!」


「す、すみませんっ…!」


「かまわない、どうした?」


「あの、至急確認したいことがあるので、刑務所棟に来て欲しいと、サポート刑務官の方が…」


「わかった」




 財前先輩はすたすたと扉に向かう。

 兎杏は道を開けながら、私と財前先輩を交互に見ていた。

 財前先輩は生徒会室から出る直前、すこしふり返って私を見る。
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