監獄学園にやってきたクズな大罪人は、男ぎらいな次席看守さまを落としたい。


 階段を降りて正面玄関に着くと、おなじく紺色の制服に身を包んだ女性が報告してくれた。

 そでに入った銀色の線を見て、ほほえんで返すと、先輩はぱちぱちとまばたきをする。




「そう、わかったわ。…それにしても、意外ね。あなたっていつもピリピリしてて、笑わないイメージだった」




 気を許したように笑う先輩を見て、私は苦笑いした。

 そんなイメージを持たれてたんだ。




「ここは男が多いですから。身内の影響で、男はきらいなんです、私」


「そうなの?会長とはうまくやっているように見えたけど」


「あぁ…会長は特別です。規律が服を着て歩いているようなひとでしょう?」


「ふふっ、たしかにそうね。…副会長のあなたとこんなはなしができるとは思わなかったわ。機会があったら一緒に食事でもしましょう?」


「ぜひ!」
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