Bravo, nous avons gagné !
同居
 海へドライブしたその晩、夕夜は芙蓉の自宅近くに車をとめ、芙蓉は大急ぎで荷物を自分の部屋から運び出した。
 幸か不幸か、芙蓉の両親は、またしても大喧嘩の真っ最中で、兄も不在だったので、芙蓉がこっそり荷物を運び出していることには気づかなかったようだ。
 車に戻ってきた芙蓉に、
「大丈夫?」
 夕夜が尋ねると、芙蓉はニコッと笑った。
 そして、夕夜の暮らす団地へと向かう。
「夕夜さん、本当にありがとね?」
「いいよ。僕も、ふうちゃんが一緒なら賑やかで楽しいから」
 団地5階の部屋に着くと、
「しばらく、お世話になります」
 芙蓉がペコリと頭を下げる。
「そんな、やめてくれよ。自由に過ごして構わないから」
「本当にありがとう」
「いえいえ」
 夕夜は、先にシャワーを済ませ、
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