キケンな夜、追われる少女は、ヒミツの甘園へ迷いこむ
凌生くんに申し訳なくて、自分が浅はかすぎて、どんどん涙が出てくる。
朝だって凌生くんは私を守ってくれていたのに、いつだって凌生くんは私を守ってくれているのに。
私は、何も返せていない。
ばかりか、迷惑しかかけてない。
凌生くん、こんな私を怒ってよ。
早く起きて、いつもの元気な姿で怒ってよ。
「凌生くんが起きてくれたら、私はもう絶対に凌生くんに逆らわない。何でもする。どんなことだってする。約束。
だから……早く元気になって、凌生くんっ」
凌生くんの大きな右手を、両手で握り締める。
「凌生くん大好き、だから死なないで……っ」
流れる涙は、凌生くんの手を伝う。
何滴も何滴も流れた涙は、ゆっくりとベッドを濡らしていった。
夜中になっても、凌生くんが心配で眠れるわけがない。
もしも私が寝ている間に異変が起こったらと思うと怖くて……。
「絶対に離れない……」
ベッドの横に椅子を持ってきて、凌生くんの寝顔を見る。
解毒薬が効いているのか、荒い息ではなく、規則正しい寝息が聞こえた。