Love is blind〜無口で無愛想な作家は抑えられない独占愛を綴る〜
「……でも私も似たようなものかも……。実はちゃんとしたことがないというか……痛いとつい抵抗しちゃって、最後までしたことがなかったんだよね」
「じゃあ春香さんの中に入ったのは僕が初めてですか?」
取り乱したように顔を真っ赤にして瑠維の方を向いた春香だったが、瑠維が瞳を輝かせるのを見て何も言えなくなる。
「もう……! なんかいちいち恥ずかしいんだけど!」
「そうですか? 僕は嬉しくてしかたありませんよ。好きな人とお互いに初めてを共有出来たわけですから」
「うん……私も嬉しいかも……」
二人は見つめ合うと、心が満たされたかのように笑みを浮かべた。
「ところで、今日は何時くらいに迎えに行きましょうか」
「えっ、でも……あの人は逮捕されたし、もう大丈夫だよ」
平然を装い、わざと驚いたような声が上げたが、瑠維の目は春香を射抜くように見つめる。まるで心を見透かされるような感覚に、春香は戸惑いを隠せなかった。
「僕が行きたいんです。ダメですか?」
きっとまだ不安に思っていること、瑠維くんにはお見通しなんだーー。
「だ、ダメじゃないよ。でも……仕事は大丈夫? 面倒じゃない?」
「日中にしっかり働くので大丈夫です」
彼の穏やかな表情を見た時に春香は不思議な気分になる。もしかしたら瑠維は春香がうなされて起きたことを知っているのかもしれない。だから一人にしないようにしてくれているのだろうか。
いや、でもあの時は確実に寝ていたはずーーそれに起きていたら、彼のことだから必ず起きて声をかけてくれただろう。
ということは、瑠維は何かを知っているというだろうかーーそう考えた時、ふと彼が作家であることを思い出す。
鮎川は瑠維が人気のミステリー作家だと言っていた。もしかしたらストーカーを題材にした作品を書いたことがあるのかもしれない。それなら納得がいく。
「じゃあ春香さんの中に入ったのは僕が初めてですか?」
取り乱したように顔を真っ赤にして瑠維の方を向いた春香だったが、瑠維が瞳を輝かせるのを見て何も言えなくなる。
「もう……! なんかいちいち恥ずかしいんだけど!」
「そうですか? 僕は嬉しくてしかたありませんよ。好きな人とお互いに初めてを共有出来たわけですから」
「うん……私も嬉しいかも……」
二人は見つめ合うと、心が満たされたかのように笑みを浮かべた。
「ところで、今日は何時くらいに迎えに行きましょうか」
「えっ、でも……あの人は逮捕されたし、もう大丈夫だよ」
平然を装い、わざと驚いたような声が上げたが、瑠維の目は春香を射抜くように見つめる。まるで心を見透かされるような感覚に、春香は戸惑いを隠せなかった。
「僕が行きたいんです。ダメですか?」
きっとまだ不安に思っていること、瑠維くんにはお見通しなんだーー。
「だ、ダメじゃないよ。でも……仕事は大丈夫? 面倒じゃない?」
「日中にしっかり働くので大丈夫です」
彼の穏やかな表情を見た時に春香は不思議な気分になる。もしかしたら瑠維は春香がうなされて起きたことを知っているのかもしれない。だから一人にしないようにしてくれているのだろうか。
いや、でもあの時は確実に寝ていたはずーーそれに起きていたら、彼のことだから必ず起きて声をかけてくれただろう。
ということは、瑠維は何かを知っているというだろうかーーそう考えた時、ふと彼が作家であることを思い出す。
鮎川は瑠維が人気のミステリー作家だと言っていた。もしかしたらストーカーを題材にした作品を書いたことがあるのかもしれない。それなら納得がいく。