Snow magic
「え、ねぇ椛。」
「うん?どうしたの?」
「………。今日の夜、入り江行かない?流星群が見られるんだって。」
眠たいと文句を言いながら先を歩く桜也を捕まえにいった光杞と捕まえられた桜也が騒ぐのを後ろから2人で眺めていると、こそっと呟かれた。
まるで2人だけの内緒話をしているみたいで少し嬉しくなった。
それはここだけの内緒の話だ。
「あっ、行きたい!」
話にめっちゃ食いついた私が面白かったのか、ふはっと吹き出してからまた話し始めた。
「じゃ、今日の夜玄関に迎えに行くね。…このことはハルたちとかにも内緒ね。」
最後に唇に人差し指を当てながら、ニヤリと不敵に笑った。
「……っ!!」
……そんな、ミステリアスな柚燈に私はいつもドキドキさせられていた。
何でも平均より上手いくらいにそつなくこなせてしまう柚燈は自然と私の目を惹きつけて、離さなかった。
そしていつの間にか、優しい彼と一緒にいるうちに好きになってしまった。
……多分もう、このときからずっと彼に恋い焦がれていたんだね。