Snow magic



光杞は兄妹の影響で昔から建築家になりたいと言っていた。


だから誰よりも真っ先に上京したいと言い出して、大学でもいい成績を残して就職した光杞。


絶対大変なことも多いし、辛いことだってあったはずなのに、諦めることも弱音も吐くこともなくまっすぐ努力だけして突き進み続けた。



今ではそれが報われて仕事もたくさん任されているらしい。


だから、そんな光杞よりすごい人なんてこの世にはいないと思う。







「んーん、楽しいだけだよ。無我夢中って感じ?私はよっぽど編集者として毎日動き回ってる椛のほうがすごいと思う。」




こうやって、どれだけ褒めても謙遜する光杞。

昔からおちゃめな子供っぽい一面もあるが、基本大人っぽく私のお姉ちゃん的な存在なのだ。




そんな光杞は、ダメダメな私をいつも褒めてくれる。




何か出てくるわけでもないのに。






ねぇ光杞。



私はただ、逃げているだけだよ。

あの日から全てが止まってるから。


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