Snow magic

椛Side





「……はぁ。やっぱ、やめようかな……」



あのあと部屋に戻った私は、とりあえず渡された連絡先を全部登録したが、結局連絡をすることができなかった。


どうしても連絡は躊躇ってしまうのだ。


…連絡、していいのかな……こんな私が連絡したら…迷惑じゃないかな、と。





『……あいつの、本当の気持ちを聞いたほうがいーと思うけど。』




不意にファミレスで桜也が言った真っ直ぐな言葉がフラッシュバックする。



うん……そうだね。


……やっぱり私は、本当の柚燈と気持ちが知りたい。


もう一度柚燈と話したい。





『夜遅くにごめん。連絡先登録したよ。』


震える手で、文字を入力して恐る恐る送った。




…返信、いつ来るかな……、


なんてドキドキしていたら、スマホを握っていた手が震えるのが分かった。





『ありがとう。……いつなら会える?話がしたい』



私の淡い心配を打ち消すようにピコンッと数秒後には返信がきたが、いきなり核心を付く言葉に胸がビクッと跳ねる。




『い、いつでも。明日はちょっと無理だけど、明後日からなら。』


『じゃあ、明後日で。星瀬浜のとこに11時でいい?』


『あ、うん。いいよ。じゃあ、明後日ね。』


『ん、おやすみ』


私の身構えなんか打ち砕くように、ものの数分でこれからの全てが決まっていった。



……まぁでも、逆になんか柚燈らしい気がする。



久しぶりに"柚燈"を見た気分。


思わずふはっと笑いをこぼした。



その夜は久しぶりにゆっくり朝まで寝れた気がした。

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