Snow magic
……それぐらい、椛のことだけが大切だった。
大切で仕方がないから、心配もさせたくなくて絶対に椛だけには悟らせないようにしていた。
その綻びがハルの前で出てこんなことになった。
これが、椛にすらはっきり伝えてないけど、俺の本当の本音。
…でも、椛のことを考えるとこんな短い一言も言えない。
言えるわけがなかった。
___全ての関係性が崩れそうで怖かったから。
「……そっか…。」
俺の言葉を聞いた椛は消え入りそうな返事をした。
その声はとても悲しそうに聞こえた。
…、俺は…、なんて答えるのが正解だった……?
椛を悲しませたくなかったのが一番だ。
……もしかして俺はいなくならない方が幸せだった?
いや、そんなこと、あるはずがない。
誰でもいい、誰か教えてくれ。
それか………
いっそのこと雪の魔法で俺の存在を消してくれ。
最初からこんな幸せ、なかったことにしてほしい。
多分降っているであろう雪に対して心の底から強く願った。
…意味もないのに。