Snow magic
「………病気のことと、何であの家を出ていったのかだけ言った。」
「……そ。」
「…ふはっ。それだけ?」
たった一文字しか呟かないハルに思わず吹き出してしまった。
……呼び出しておいて、さすがにそれは素っ気なさすぎだろ。
って呑気に思ったのは束の間。
完全に痛いところをつかれ、攻撃された。
「それなら逆に聞くけど、何言われたかったわけ?」
「……っ。」
胸がズキッと痛む。
まるで、ハルの突き進むことしか知らないような、冷ややかで意志の強い瞳で射抜かれている…気がした。
「さぁ?知らないけど、なんか怒られると思ってたけど俺。」
と慌てて動揺を隠し、ポーカーフェイスを貫こうとしたが、どーせそんなこと桜也にしても意味なんてないんだろう。
元から他人の気持ちによく気づく上、桜也とは20年以上一緒にいるのだ。
___俺の本当の気持ちに気づかないわけが無い。