Snow magic




「うん?待ってたって、どういうこと?」

あ、私なんか約束とか忘れてた……?



「あっ、ううん!そうじゃないんだけど………あのね?明日って空いてる?」


……明日、どうだったっけな…。



「あぁ…うん、明日は休みだよ。」

スマホのカレンダーアプリで確認してから頷いた。



「あ、ほんと?よかった〜〜。じゃ、明日1日空けといてね!」


心底ホッとしたように息をついた後、にっこり笑った光杞に言われた私は断れるわけもなくて頷いた。

が、何でそんなことを聞かれるのか疑問で仕方がない。




「うん、わかった。…でも、いきなりどうしたの?」

「あ、いや…。ちょっと久しぶりに椛と出かけたいなって……、」


なにか誤魔化すように視線が揺れていた。

また何か隠してるのかな……?まぁ、いいか。




「うん、いいよ。楽しみにしてるね?」

今隠されていたとしても明日には分かるのだろうと考えて何も聞かずに頷いた。


とはいえ、何があるのかは少し気になるけれど。うーん、何があったのだろうか。

 



「ってことで!私も今日は久しぶりに職場に行かなきゃだから先行くね!」

「あ、そうなんだ。いってらっしゃい。気をつけてね。」


どうやら在宅勤務ではなかったらしい、普通に朝行く時間が遅いだけだったみたいだ。

それか、私を待っていたのか。もし待っていたとしたら申し訳ない。



「うん!」

しかしそんなことも感じさせることもなく、にっこり笑った光杞は大きなトートバックを肩にかけて出ていった。



明日のことも光杞も気になるが、とりあえず私も仕事なので準備しなければいけない。

慌てて桜也が用意してくれたご飯を食べ始めた。





その日は流れるように一瞬で夜を迎えた。


午前中は出版社に行って、普通の個人の仕事をしてきた。

お昼ごろからカフェで叶葉さんと打ち合わせをして、休憩時間にまた他愛のないおしゃべりをして。

夜は家に帰って久しぶりに3人で鍋を囲んだ。



だから…、そんな次の日のことなんてすっかり忘れて過ごしていた。


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