Snow magic


コンコンッ




「椛〜?」

「うん?何?」


次の日の朝、仕事が休みなため、部屋でゆっくりしていたら光杞が部屋をノックしてきた。


光杞が部屋に来るなんて珍しいな……。




私が部屋のドアを開けると、光杞は出かけるの かセーターの上にカーディガンを羽織り、ロングスカートをはいていた。




「ほら、出かけるから早く準備しようー?」



ん…?

出かける……?

思わず首を傾げた。




「昨日、約束したじゃん?もう、忘れたの?」


……約束。


出かける……、




「あっ!やばっ…。ごめん、すぐ支度する!」


バッと昨日の記憶が蘇って、慌ててクローゼットを開けた。




やば…っ、普通に忘れてた……。


…久しぶりに光杞と出かけるのに何を忘れていたんだろう……?





「まぁ、どこ行くか分からないけど…いつもの服でいっか。」

光杞に服の指定はされなかったし。


私は灰色のハイネックセーターにワイドカーゴパンツを合わせ、ボアジャケットを着込んで外へ飛び出した。





「ごめん!光杞。お待たせ!」


「おぉ。意外と早かったね。じゃ行こっか!」

ニコッと意味深に笑いかけてきて、リズミカルなステップとともに進みだした。




「えちょっと待って、どこ行くの?」


私は出かけるとは聞いたが、どこで何をするか何も知らない。


さすがに教えて欲しい。


そうお願いするが…、




「内緒だよ。着いてからのお楽しみ!あ、1つだけ言えることは椛が何度も行ったことある場所ってことぐらいかな。」



……どうやら、だめらしい。



私が何度も行ったことある場所ってどこ……?

ありすぎてわからない。


私は頭を捻らせながら電車に乗った。




色々候補は思い浮かんだけれど、それでも……



まさか、こんな場所へと行くとは思ってもいなかった。

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