問題児は座敷わらし
プロローグ

初めての昼休みは屋上に行くと決めていた。

屋上に行って何をするかは決めてない。
とりあえず、ただなんとなく、
少しでもクラスメイトと距離を置きたかった。
教室という箱から抜け出したかった。

心臓の音がよく聞こえる。
僕は今、空に向かって走っている。

屋上に行くだけだ。
それだけなのに、なぜこんなにも期待しているのだろうか。


あと1階。
あと数十段で辿り着く。

この世はとても広くて、でも、とても小さいのだ。
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