問題児は座敷わらし
階段を登りきった僕は手が震えていた。

ただ空をもう少し近くで見つめていたい。
耳を塞いで僕の箱の中に閉じこもってしまいたい。

僕が僕らしく居れる時間が欲しい。

急ぐ気持ちを押えながら扉に手をかけた。

ガチャッ、と音が鳴るはずだった。

「屋上なら常時閉鎖してますよ。」

声のする方に目を向けると、座り込んでいる生徒がいた。
直感的に関わってはいけないと感じた。

だから、お礼を言って立ち去ろうと思った。

「1年生?私のことは内緒にしてね。」

「わかりました。」

現実はそう上手くはいかないけど。
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