狼君の甘噛み溺愛




それは両親と森林へ山菜採りへ行った時に、
私は両親と、はぐれてしまったことがあった。








「おかあーさん...?おとーさん?どこにいるの...?」



「おかあさーーーん!!!!!おとーさん!!!!!...」



・・・



(どうしよう...まいごになっちゃった..)



(おかあさんたちもいないし、どうしよう...)





「…おかあさーーーん...!!おとーさーん!」






・・・








(やっぱりきこえないか...)





(もっとほかのやりかたをかんがえないと...)






すると、突然後ろから物音が聞こえた。











ガサガサ...





「....!?」














「おかあさん?」






草むらを見てみると赤い目がキラリと光り、

草むらから大きい化け物が襲ってきた。









「わ、わああああ!!!!!」






・・・



(……?)





「あっぶな...」





「..あ、あれ...ばけものにたべられてない...?」






そこにはイノシシの死体と傷をつけた同い年くらいの男の子がそこにいた。






「だいじょーぶ?君、どっかケガとかある?」






「あ、うん、だいじょうぶだよでも...」

「きみにきずがついちゃった...、」





「俺はこんくらい慣れっこだからこんぐらいヘーキヘーキっ!」




男の子はへへっと笑った。






その姿に私は心を撃ち抜かれたみたいだった。





ピンチに駆けつけてくれる男の子はまるでら小説の中の王子様のような姿だった。


私は幼いながらにして、初恋というものを知った気がした。



(あっ...ありがとうっていわなきゃ...!)




「あ、あのっ...!」








「...おーーい三葉ーー……!!」




近くから両親の私を呼ぶ声が聞こえた。





(あ...!おかあさんたちだ!!)








「あっ...あのっさいごに...えっと……なまえっ...!」





「俺は|しらとらそーまだよ!」




「…わっ、わたしのなまえはね...!」



「ごめん、ちょっと俺、急いでるからまた今度会ったらね!」




「ごめんね...じゃ、帰り気を付けてね!」



と颯爽と、行ってしまった。







(いっちゃった...。けっきょく、ありがとうっていえなかったし、もっとはなしたかったな...)







「三葉ーー!!!どこ行ってたの!!心配したよ...。怪我はない?」



「おかあさん、おとうさん...!」





「あのねあのね!!!さっき男の子が来てね、助けてくれたの!!!」





「あら、そうなの、?」




「うん!それでねそれでね!」





……










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