私はお守りじゃありません! ~現代の大奥で婚約バトル!? 呪われた御曹司が「君は俺のお守りだ」と甘えてきます~
車を運転しながら、穂希は大きく息をついた。
暗闇でもわかる、弟二人の敵意に満ちた目。
一鈴には完全に拒否された。
あきらめたくない。どうにかして一鈴を取り戻したい。
思わず一鈴にキスをしてしまった。
初めてのキスだ。
一鈴は初めてじゃないかもしれない。
そう思うだけで全身が焼け付くようだった。
本邸に帰ると時任から二通の報告書を渡された。急いで部屋に戻り、読む。
一通は民間の科捜研から。
検査に出したのは一鈴がシャンデリアを掃除しようとしたときに使った椅子だ。
穂希は断面が気になっていた。だから捨てずにとっておき、科捜研に出した。
結果、やはり人為的な切断だった。いつ切られたのかはわからない。
指紋は一鈴と穂希のものだけだった。一鈴の指紋は雇用の際のもので照合した。
「おかしい」
メイドの指紋が出ないのは不自然だ。
あの椅子を使うのは、あの時点では一鈴と玉江だけだった。
玉江が切断に関わっているなら、実質、一鈴だけが使うことになる。
一鈴が転んだ自転車は処分されていて、科捜研に出せなかった。
莉衣沙が転落した階段、爽歌が落ちた橋からは不審な指紋や足跡は出ていない。
「あとはケーキと皿か」
あとから検査に出したそれは、まだ鑑定中だ。
どうせ指紋は出ないだろう。毒物が混入したかどうかはわかるが。
玉江はどうにも怪しい。
部下が駅から転落したとき、一鈴は彼女から聞いたと言っていた。情報が早過ぎる。
彼女が主犯だとは思えない。主犯となんらかのつながりがあるのだろう。
無駄にたくさんあったコンセントタップについては、時任が妙なことを言っていた。
もう一通の報告書は調査会社からで、玉江の行方がわかった。
それを見て、穂希は眉を寄せる。
玉江の足取りはつかめたが、新たな疑惑が生まれた。
「まさか」
穂希は信じられない思いで額に手を当てた。
シーサーの顔はあいかわらず険しく、招き猫は無防備に笑みを浮かべて机上にいた。
暗闇でもわかる、弟二人の敵意に満ちた目。
一鈴には完全に拒否された。
あきらめたくない。どうにかして一鈴を取り戻したい。
思わず一鈴にキスをしてしまった。
初めてのキスだ。
一鈴は初めてじゃないかもしれない。
そう思うだけで全身が焼け付くようだった。
本邸に帰ると時任から二通の報告書を渡された。急いで部屋に戻り、読む。
一通は民間の科捜研から。
検査に出したのは一鈴がシャンデリアを掃除しようとしたときに使った椅子だ。
穂希は断面が気になっていた。だから捨てずにとっておき、科捜研に出した。
結果、やはり人為的な切断だった。いつ切られたのかはわからない。
指紋は一鈴と穂希のものだけだった。一鈴の指紋は雇用の際のもので照合した。
「おかしい」
メイドの指紋が出ないのは不自然だ。
あの椅子を使うのは、あの時点では一鈴と玉江だけだった。
玉江が切断に関わっているなら、実質、一鈴だけが使うことになる。
一鈴が転んだ自転車は処分されていて、科捜研に出せなかった。
莉衣沙が転落した階段、爽歌が落ちた橋からは不審な指紋や足跡は出ていない。
「あとはケーキと皿か」
あとから検査に出したそれは、まだ鑑定中だ。
どうせ指紋は出ないだろう。毒物が混入したかどうかはわかるが。
玉江はどうにも怪しい。
部下が駅から転落したとき、一鈴は彼女から聞いたと言っていた。情報が早過ぎる。
彼女が主犯だとは思えない。主犯となんらかのつながりがあるのだろう。
無駄にたくさんあったコンセントタップについては、時任が妙なことを言っていた。
もう一通の報告書は調査会社からで、玉江の行方がわかった。
それを見て、穂希は眉を寄せる。
玉江の足取りはつかめたが、新たな疑惑が生まれた。
「まさか」
穂希は信じられない思いで額に手を当てた。
シーサーの顔はあいかわらず険しく、招き猫は無防備に笑みを浮かべて机上にいた。