冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情



「俺はもうゆずのそばを離れたりしない」

何かを決意したような、信念のある真っすぐな瞳。


「一生かけてゆずを守るって――心に決めたから」


まだ出会ったばかりなのに。

どうしてこんなストレートに伝えてくれるんだろう?


「あ、あの……さっきから……ち、近い……っ!」

「ゆずの顔もっと近くで見たいから」


思わずベッドに手をついて、今度は失敗しないように身体を後ろに下げるけど。

それに負けじとグイグイ迫ってくる。


「わっ……ぅ」


ついに背中にベッドの背もたれが触れた。

こ、これ以上は逃げ場がない……!


とっさに顔をパッと下に向けると、ふわっと甘い香りが鼻をかすめた。


「ね……ゆず」

「ひぁ……それくすぐったい……っ」


耳元でくすぐるようにささやかれて。


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