冷酷執事の甘くて危険な溺愛事情


下からすくいあげるように、顔を覗き込んでくるの。


「そんな可愛い反応するんだ」

「ふぇ……っ?」


「ゆずのぜんぶ……早く俺のものにしたくなる」

とっても危険な瞳で見つめて触れて。


「今は我慢してるけど」

「が、我慢?」


「ゆずに触れたいの我慢して抑えてんの」

「ふぁ?」


「ゆずが俺の心を奪ったんだから――それなりに覚悟して」


「ちょ、ちょっ……ストップ……‼︎」


「あんま無意識に煽ってくんなら俺も止まんないよ」


さっきまでの執事らしさはどこへやら。

甘くて危険な香りをまとわせながら――。


「俺以外の男なんか眼中に入らないくらい……俺でいっぱいにする」


惑わせてくる瞳に、クラッと堕ちていきそうになるくらい。


「もっと……ゆずのこと溺れさせたい」


もしかしてわたし、とっても危険な執事と出会っちゃいました……?

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