🆕僕に依存してほしい。【ピュアBL】

**歩夢視点。家族でスキー温泉

 2月になった。

 僕の家はどこかに隙間があるのか、ストーブがめらめらしてても寒い。それに比べて悠生くんの家はすごく暖かい。マンションだから、周りに住んでいる人たちの家の暖かさと混ざっているのかな? 僕は寒がりだから、悠生くんの家で遊ぶのが最近のお気に入り。

「毎年冬にね、スキー温泉旅行に行くの」
「いいなぁ、僕も一緒に行きたいな」

 今日も悠生くんの家で遊んでいた。その時に「遊べない日ってある?」って聞かれて、そう答えた。
 僕の話を聞いた悠生くんも、旅行に行きたいって。

 うち、小谷家と怜くんの家族、園田家は昔から仲良くて、一緒に旅行も楽しんでいた。だいたいスケジュールは決まっていて、冬休み中か、2月の最初辺りの休日に。朝に家を出てスキー場に向かい、スキーのあとは温泉があるホテルで泊まる感じ。

 お母さんたちに悠生くんが行きたがっていることを伝えると、すぐに「いいよ」って言ってくれた。家族には僕と悠生くんが付き合っているってことはまだ内緒で。仲の良い友達だって伝えている。

 今のところ、悠生くんが僕の恋人だってことは、怜くんしか知らない。

 怜くんとは大晦日の日からちょっと気まずい。旅行中もそんな雰囲気のままなのかな?って考えると心がチクチクしちゃう。
 
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