破局は極上の恋の始まり? 恋人に振られたら幼馴染にプロポーズされました【交際0日婚シリーズ】
「正式に話をって……どうして?」
「そりゃそうだろ。……大体、相手方の両親に許可を取るのは必須だ」
訴えるのにお母さんの許可いります!?
と思って、私は自分の顔から血の気が引くのを理解した。……あれ、だけど。
(さっきお母さん、嬉しそうにしてた……ような)
さすがに娘が訴えられる話を聞いて、嬉しそうにする母親はいないだろう。っていうことは、訴えられる関連の話じゃない?
「……そういや、昨日は大丈夫だったか」
ふと思い出したように、仁くんが私の顔を覗き込んできて、そう問いかけてくる。
「き、昨日って……」
「バーで酔いつぶれて寝ただろ。ユウキの車で送ってもらったけど、なにもないか?」
……やっぱり、ユウちゃんが送ってくれたんだ。あとで、お礼の電話しなくちゃ……って、そうじゃない。今は、そうじゃない。
「なにもないわけじゃ……ない、かな」
「……なんかあるのか?」
本気で心配されている。なにもないわけじゃないけど、あるのは二日酔いだけだ。
心配されるようなことじゃない。
「いや、普通に二日酔いで頭痛いっていうか……」
「……そうか」
さすがに呆れられたような気がする。そう思いつつ私が仁くんに苦笑を向けていれば、彼はおもむろに持ってきた鞄を漁りだす。
そのまま、流れ作業のように一枚の紙を引っ張り出してきた。
「そりゃそうだろ。……大体、相手方の両親に許可を取るのは必須だ」
訴えるのにお母さんの許可いります!?
と思って、私は自分の顔から血の気が引くのを理解した。……あれ、だけど。
(さっきお母さん、嬉しそうにしてた……ような)
さすがに娘が訴えられる話を聞いて、嬉しそうにする母親はいないだろう。っていうことは、訴えられる関連の話じゃない?
「……そういや、昨日は大丈夫だったか」
ふと思い出したように、仁くんが私の顔を覗き込んできて、そう問いかけてくる。
「き、昨日って……」
「バーで酔いつぶれて寝ただろ。ユウキの車で送ってもらったけど、なにもないか?」
……やっぱり、ユウちゃんが送ってくれたんだ。あとで、お礼の電話しなくちゃ……って、そうじゃない。今は、そうじゃない。
「なにもないわけじゃ……ない、かな」
「……なんかあるのか?」
本気で心配されている。なにもないわけじゃないけど、あるのは二日酔いだけだ。
心配されるようなことじゃない。
「いや、普通に二日酔いで頭痛いっていうか……」
「……そうか」
さすがに呆れられたような気がする。そう思いつつ私が仁くんに苦笑を向けていれば、彼はおもむろに持ってきた鞄を漁りだす。
そのまま、流れ作業のように一枚の紙を引っ張り出してきた。