僕の秘書に、極上の愛を捧げます
「ぁぁ・・すごくいいな・・」

「・・私・・も・・」

「じゃあ、ずっとこうしてようか?」

「それは・・ちょっと・・困る・・」

蕩けるような顔と甘い声で言われたら、たまらなくなって少しだけ腰を動かした。

もっと、ドロドロに蕩けた顔が見たい。
そんなふうに思ってしまった。

「ぁっ・・ぃゃぁ・・」

ゆっくりと抽送を繰り返すと、身体が熱を帯びてうっすらと赤く染まり始めた。

「どうして欲しい? 望み通りにするよ」

「は・・ぁっ・・一緒、に・・」

「ん? ああ、もちろん。一緒に、ね・・」

彼女の反応を見つつ、繰り返しの速度と強さを上げていく。
もうこれ以上は・・というように、彼女は首を左右に振った。

「抑えなくていいんだ。俺に、全部見せて」

そう言ってから彼女と深くキスをすると、途中で舌の動きが止まり、身体がびくっびくっと震え出した。

それに合わせたような中の収縮に俺も耐えられなくなり、動きを止めると同時に彼女の中で何度か震えた。


「愛しているよ」


そう伝えると、彼女は顔を背けて無言になった。

「翔子?」

「・・・・」

なんとなく彼女の思いを察して、ぎゅっと抱き締める。
彼女の肩は冷え始めていて、温めるように腕の場所を動かした。

「・・あったかい・・」

「うん。寒くないか?」

「・・・・すごく・・不安だった」

俺の問いに答えることなく、彼女は心の内を声にした。
泣くのを我慢しているのか、身体に力が入っている。

「翔子、俺を見て」

彼女は、首を横に振った。

「・・・・いろんな気持ちが溢れてきて、恭介さんにそれをぶつけてしまいそうで・・。それはしたくないから・・」

「どうして?」

「・・私も・・愛しているから・・・・嫌われたく・・ない・・」

グイッと、抱き締めている腕の中で彼女をこちらに向ける。
こつん、と額を合わせた。

「そんなふうに言われたら、何だって許してしまいそうだよ。可愛い」

そう言うと、彼女はクスッと笑って俺の腕の中に収まった。



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