シッディ童話
 良は別の棟の屋上にいる倉科に声をかけた。
「……あんたち、本当に『月』っていうのかどういうのか分かってんの?」
 そう言いながら、倉科は別の棟から飛んで、彼らの元へ向かった。
「……どういうことだよ!」
 宗馬は倉科に怒鳴り声をあげた。
 良は黙って、宗馬と倉科の話を聞いた。
「……あんたたちは『月』を甘く見ている。『月』は滅びたと言われたの。でもね。生き残りがいたの」
 複雑そうな顔して、彼らに倉科は言った。
 良は考えながら、黙り込んでいた口を聞いた。
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