この青空に、君と生きる未来を誓う。

私が不思議に思っていたら、羽鳥さんが言った。

「実はあの時彼方と一緒にいたのは、私なの」

「……え?」

あの時見たのは一瞬だったし、女の子は後ろ姿だったから顔も見てなかったけど。

まさか羽鳥さんだったなんて、気づかなかった。

「でも、夏休み前って……羽鳥さん、もう卒業してますよね?」

「うん。彼方に会いたかったから、学校に行ったの。でも、あの時天音さんのこと追いかけた彼方を見て、すぐわかったよ。彼方は本気で好きな子ができたんだって。悔しかったよ。彼方、いつも『誰も本気で好きにならない』って言ってたから。私、初めて会った時から彼方のこといいなって思ってたの。誰も寄せつけない雰囲気とか、カッコイイなぁって。私、結構軽いノリで彼氏作ってたから、本気じゃなくてもいいって彼方にコクったことあるんだ。泊まりで出かけたっていうのはその時なの」
< 142 / 211 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop