この青空に、君と生きる未来を誓う。
「……彼方くんにはかなわない」
「今頃気づいたのかよ」
彼方くんがそう言いながら笑って、私もつられて笑った。
空には、たくさんの光の花が咲いてる。
隣には、大好きな人がいる。
今こうしてつないでいる手を、もう簡単に離したりしない。
不安になって、不安にさせて、迷って、悩んで。
傷ついて、傷つけて、泣いて、笑って。
前よりたくさんの気持ちを知った18歳の夏休みを、私はきっと一生忘れない。
「……優羽」
花火が途切れた時、彼方くんがそっと私の名前を呼んだ。
見上げた彼方くんの瞳はとても穏やかで優しくて。
そして、その瞳がまっすぐに私を見つめて言った。
「もう1回していい?」
彼方くんが私を抱き寄せて、もう一度キスをした。
その瞬間、夜空にたくさんの光の花が咲いた――。