この青空に、君と生きる未来を誓う。

「ごめんね。こんなウワサ迷惑だし、日向くんの彼女にも悪いよね。ホントにごめんね」

「俺、彼女なんていないけど」

「え?」

日向くん、彼女いないの?

イケメンって言われてるし、モテそうだから彼女いるのかなって思ってた。

「ホントに?」

「ホントだよ。悪かったな、独り者で」

「そういう意味じゃないけど。でも、女の子の知り合いはたくさんいるんじゃない?」

「まあ、遊びに誘われたら行くけど、ヒマだから行くだけ」

「……そうなんだ」

「恋愛なんて面倒くさい。気持ち縛りつけるだけだし、どうせいつかは離れるんだし……」

そう言ったときの日向くんの瞳はどこか寂しそうで、私はその奥にかすかに闇があるような気がした。

日向くんはあまり自分のことを話さない。

だから、光を宿さず闇に包まれた瞳をしてる理由がなんなのか、わからない。

どうしていつもそんな寂しそうな瞳をしているの?

日向くんの心の奥にある闇はいったい何だろう?
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