この青空に、君と生きる未来を誓う。

そう、実は私、高校に入学してから男子に告白されたことが度々ある。

自分ではよくわからないけど、男子からは “美少女優等生” と言われているらしい。

私自身は自分が特別可愛いだなんて思っていないし、成績だって勉強が苦手じゃないからテストの点数が良いだけで、「いい子でいなくちゃ」と思っているわけでもない。

それに、恋愛に関しては正直まだ “好き” という気持ちがよくわからないから、告白されても一度も受け入れたことがないんだ。

「告白してきてくれる人には申し訳ないけど、私は誰でもいいから彼氏がほしいわけじゃないし、本当に好きな人とつきあうのが一番だと思うから」

「そうだよね。やっぱり自分が好きな人に好かれたいよね。私も、今年は頑張ろうかな」

「え?」

「卒業したら、もう会えなくなるかもしれないもんね。だから告白しようかな」

そう言った陽依ちゃんは、今までとは少し違う強い意志を持った瞳をしていた。

「うまくいくといいね」

陽依ちゃんが本当に霧谷くんのことを好きで真剣に片思いしていることは誰よりも知っているから、私は陽依ちゃんの恋がうまくいくように心から願っていた。

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