この青空に、君と生きる未来を誓う。
「陽依ちゃん、すぐにわかるんだね」
ここは3階だから、よく見ないとすぐに誰かはわからない距離なのに。
「やっぱり恋の力?」
「えっ!?」
私の言葉に顔を真っ赤にしてうつむいた陽依ちゃんは、まさに恋する乙女という言葉がピッタリだ。
陽依ちゃんは高1の頃から霧谷くんのことが好きで、今もずっと片思いしている。
私がそのことを知ったのは、去年の秋頃だった。
それ以来、私は放課後のサッカー部の練習を見るのにつきあったり相談に乗ったりしている。
「でも、陽依ちゃんすごいよね。高1の頃からずっと霧谷くんが好きなんて」
「え……そうかな……」
「うん。それだけ好きな人がいるってすごいよ。私はそういうことないから」
「それは人それぞれだから、気にすることないんじゃないかな。私だって、気がついたら好きになってたって感じだし」
「そうなの?」
「うん。なんかね、サッカーしてる時のすごく楽しそうな笑顔を見て、何かに夢中になってる姿っていいなって思って、それからいつのまにか好きになってたの」
「そうなんだ」
「でも、優羽ちゃんは結構男子に告白されてるでしょ? いつも断っちゃうのはなんで?」