先輩と後輩の関係。






『下っ端の後輩が先輩に頼んでしまって申し訳ありません。橘先輩!』







嫌味タラタラで言うと笑って手を繋いできた舜くん。

私の機嫌取りをするのが丸見えすぎたけど、それにまんまとやられてしまったよう…




手をつなげて、大満足だった。







電車に揺られて20分。

大都会へ移動して、食べ歩きを楽しむことになった。






『これ食べたい』



さっそく見つけた私の大好きなワッフル。

お腹が空いていた私は、迷わず購入することにした。






『美味しい〜』

「ちょっとちょうだい」




と、「ちょっと」と言うから差し出すと明らかに一口の大きさではなく半分以上のワッフルを食べたやつ。




何なの、この人。

ムカつきすぎて、言葉にならず舜くんを睨んだ。






けど、効果はゼロ。




ただ、ここでの喧嘩は避けたいから、それ以上は言わなかったけど…私の機嫌は良くなかった。




「あれ食べよ」

『凛のやつも買って』

「何味?」

『いちご』





そういうところで優しさを出してくれるから結局何も言えなくなる。

ワッフルを食べられたくらいでへそを曲げている自分が馬鹿バカしく思えてきた。







食べ歩きをして、すっかりお腹いっぱいになった私たちは洋服やアクセサリーを見て過ごしていた。

可愛い洋服がいっぱいで目移りしまくりで逆に疲れてしまって結局買わないで終わる。






舜くんはトレーナーとアクセサリーを買っていた。

貸して欲しいくらい洋服がドタイプで羨ましい…





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