イケメン御曹司は、親友の妹を溺愛して離さない


 三原くんと一緒に委員会が行われる教室に行き、わたしは彼の隣に座る。


「あの、西森さん。さっきは突然、西森さんのことを委員に指名しちゃってごめんね?」


 三原くんが、申し訳なさそうに話しかけてくる。


「ううん。別にいいんだけど……でも、どうしてわたしを?」

「それは……西森さんって、真面目そうだし。カラオケのときも、みんなの分の飲み物を入れてあげたりして優しい子だなって思ったから。それに、委員決めのときに手をあげようとしてただろ?」


 まさか、三原くんに見られていたなんて。


「だから、委員の仕事は、ちゃんと意欲のある子としたいなって思ったんだよ」

「そうだったんだ」


 三原くんにそんなふうに思ってもらえたのなら、しっかり頑張らないとな。


 わたしは、机に配布されていたプリントに目を通す。


「でも、一番の理由は単純に……どうせやるなら、好きな女の子としたいって思ったからなんだけどね」

「ん? 三原くん、何か言った?」

「ううん、何も?」


 プリントを読むのに集中していて、三原くんの声がよく聞こえなかったけど……独り言だったのかな?


「西森さん、これから一緒に頑張ろうね」

「うん。改めてよろしくね、三原くん」


 よーし。遠足に向けて、これからの2週間、頑張ろう……!


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