腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー
「そういえば、東郷先生から和歌さんと婚約してるって聞きました。婚約指輪はつけてないみたいですけど、婚約記念品何もらったんですか?」
突然の質問に背筋がピリつく。
暖には返しても返しきれない恩がある。婚約記念品なんて、考えたこともなかった。
「結婚するときに指輪を貰えればいいかなって」
「ええっ!? そんなのダメですよ! あっし、旦那に婚約記念品はネックレスって伝えてたのに、変な指輪渡されたんですよー。東郷先生ならちゃんと欲しい物買ってくれそうじゃないですか」
「私ね、前婚約者がいて。その婚約者の浮気が発覚して婚約破棄することになったんだけど、暖に婚約破棄の依頼をしたときの弁護士費用を渡せてなくて。いらないって断られるから、それが婚約記念品って思ってるの。ううん、婚約記念品より大切なものをもらってる。だから、形に残るような婚約記念品はいらないかな」
そう伝えると、「あっし、和歌さんのような心綺麗な女性になりたいです! 旦那の愚痴吐いてすみませんでした」と謝られてしまった。