腹黒弁護士に囚われて、迫られて。ー輝かしいシンボルタワーで寵愛されていますー


 名刺をまた鞄の奥底に直し、尚人が帰ってくるまでソファで休憩していた。

 あれからどのくらい時間が経っただろう。いつの間にか眠ってしまっていて、目覚めたのは私の頬に何かが当たる感触からだった。

 ビックリして横を見ると、尚人が欲情に満ちた目をして、私の上に覆いかぶさり耳や頬にひたすらキスしている。

 気持ち悪いと思ってしまった。初めて尚人に嫌悪感を感じた。


「――な、なに!?」

「なにって……だめ?」

「私具合悪いって言ったよね」

「…………ああ、うん。でも、ほら。ここに和歌がいたからつい。まだ具合悪い?」


 『つい』で許せることではない。

 具合が悪くて仕事を早退までしたのに、自分のことしか考えられない尚人に腹が立った。


 ……私はもう、尚人に抱かれたいとは思わない。


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