つかの間の溺愛~私と娘を迎えに来た最愛の人はエリート自衛官でした~

第1話 突然の再会

「いらっしゃちませ。お席ご案内いたします」

 お昼時のファミレスはいつも混雑している。今日はまだ平日だからこれでもましな部類だ。私の娘と同い年くらいの子も来店してお子様ランチを堪能している姿が見える。

「ご注文お決まりでしたら、こちらのタブレットにお願いします」

 今、私……三谷かえでが対応しているのは、老いた女性3人。話を聞く限り友人同士の集いだという。お冷とお手拭きを置くと、客の1人が申し訳なさそうな作り笑いを浮かべて、私に目線を向ける。

「スタッフさん、私タブレットの使い方分からないから押してくれる?」

 このファミレスにはスタッフの負担を減らす為にタブレットが半年前から導入されているが、使ってくれる客もいれば使い方がわからない客もいる。

「わかりました。ご注文を教えてください」
「じゃあ、このチーズインハンバーグのセット1つ」
「私はこのグラタンセット」
「私は酢豚定食1つ」

 ポチポチと画面を押して注文を完了させると、しばらくお待ちください。と言ってその場を後にした。

(タブレット置いた意味あんまない気がする)

 このファミレスには他にも、掃除用ロボットや、配膳用ロボットが導入されている。つくづく私の幼い頃とは時代が変わったように思う。

(私が小さい頃には、こんなロボット無かったのに)
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