傷心した私が一夜を共にしたのはエリート俺様同期~いつも言い合いばかりだったのに、独占欲強め、嫉妬心剥き出しな程に溺愛してくるのですが?~
「気持ちいいなら声我慢すんなよ? 俺、陽葵の感じてる声、すげぇ好きだから聞きたいし」
「――っ!!」

 一之瀬のその言葉に私の顔は更に熱を帯びていく。

 だって、そんな事を言われたら……恥ずかしくて、意識しちゃって、声なんて余計出しづらくなるじゃない。

「陽葵? どうかした? 顔、赤いけど?」

 心配する素振りを見せてるけど、それと表情が明らからに合ってない。

(絶対、面白がってる!)

 何か企んでいるのは分かってたけど、こんな風に揶揄われるのは何だか腑に落ちない。

「し、知らないっ!」

 揶揄われて面白く無かった私が頬を膨らませてそっぽを向くと、

「――悪かったよ、怒るなって。もう揶揄わねぇから……陽葵、もう一度こっち向いて?」

 私が怒ったと思ったのか、一之瀬が『悪かった』と言って自分の方を向くよう言ってきた。

「……もう意地悪な事、しない?」
「しない」
「……なら、許す」
「ありがと、陽葵――」
「――ッん……」

 別に怒っていた訳じゃない私が意地悪な事をしないかと確認すると、『しない』と答えた一之瀬。

 その言葉を信じた私が『許す』と答えた瞬間、安堵の表情を浮かべたのも束の間――一之瀬の唇が私の唇を塞いでいった。

「……ッはぁ、」

 軽く啄むキスから徐々に激しさを増すキスの嵐の合間に息継ぎをすると、

「――休んでる暇なんてねぇから」
「んんっ、」

 すぐにまた唇は塞がれ、今度は舌を絡め取られ、より深いものへと変わっていく。

 その最中、もっと互いの体温を感じたい私たちは着ていた服を脱ぎ捨て、肌と肌を重ね合わせていく。

 ここまでくるともうそろそろ……なんて密かに期待するも、一之瀬はまだまだキスだけを続けてくる。

 キスは嫌いじゃない、けど……そればかりは物足りない。

 私の身体はもう疼いていて、キスよりも先の行為を望んでいる。

 それでもそんな事、恥ずかし過ぎて私から言うなんて出来ないから口には出さないけれど、表情には表れていたようで、

「――陽葵さ、キスだけじゃ、物足りないって表情(かお)してるよな?」
「ッ!? そ、そんなこと……」
「無いって? ふーん? それなら身体に聞いてみるとするかな?」

 再びニヤリと口の端を上げた一之瀬は指を首筋から鎖骨、胸元へ滑らせるようになぞっていくと、そのまま下腹部の方へ滑らせていく。

 そして、

「――ッぁ、……やだっ」

 彼の指が秘部へと到達すると、

「やっぱり、ここが一番正直だよな」
「ゃ、……ッん……」

 既に濡れているそこを優しく刺激しながら、嬉しそうに笑みを浮かべた一之瀬がそう呟くように口にした。
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